医師が足りない、ベッドがない

食材がなくなってしまった飲食店は「テーブル空いてるだろ」とは言われない、というたとえが一番わかりやすいだろうか。

いや、言われるんじゃないかな。

よく居酒屋とかで入口で待たされてて、イライラしながら店の中を覗き込むと空席がいくつかあって、ああいう時は一瞬、席が空いているのになんで入れてくれないのかなー、と思ってしまう。

もちろん、ちょっと冷静に考えれば、今案内しても(忙しいから)注文を受けている余裕がないってことはわかるんだけど。場合によっては前の人の残した食器がそのままになっていたりして、キャパを超えているんだなあと思うんだけど、それでも、待たされている身としては、せめて席に着かせてもらって、ビールぐらい出してくれればいいのになあ、という気持ちになるのが正直なところ。

普通はそう思っても口には出さないものだが、「満席というけど、あそこが空いているじゃないか!」などと怒鳴っている場面にも遭遇するので、そう思っちゃって事情に理解が及ばない人も少なくないのだろう。

たかが居酒屋でそうなんだから、自分の(家族の)命がかかった場面で、患者の側でそれを察しろといっても無理があると思う。だからこそ周囲が、「そんな無茶を言っても通らないでしょ」と言ってあげないといけないのに、マスコミとか政治家までがいっしょに煽ってどうするの、と暗澹たる気分になる。