太田裕美の今昔

歌声が、昔のアイドル時代と変わらず、また、50歳を超えているとはとても思えないほど、見た目も若々しくて、驚きました。

あれは「若々しい」ではなく、度を越した若作りに見える。アイドル時代と変わらない、鼻にかかったような甘えた声で歌うのは勘弁してほしい。もう媚びる歳ではないだろうに。

断わっておくが、僕は太田裕美の大ファンだったのだ。「雨だれ」から注目していたのだ。「木綿のハンカチーフ」で初めて彼女を知った人とは年季が違うのだ。乏しい小遣いをためてレコードを買い集め、擦り切れるまで聴いたのだ。部屋にはポスターをべたべた貼っていたのだ(今でも貼っている)。

だからこそ、がっかりさせないでほしい。若い時と同じ基準で比べたら容姿は衰える。しかし、基準を変えればいつまでも美しくいることは可能だ。吉永小百合はきれいな人だと思う。彼女の全盛期(トップアイドルだった頃)を知らないが、今の彼女は、決して若い頃の自分と同じことをしようとしているわけではないと思う。