アルフレッド・リード氏逝去

学生時代はクラシック音楽漬けの日々を送っていた。というのは、有線放送で日がなクラシックばかりをかけている喫茶店に入り浸っていたからで、それにじっと耳を傾けていたわけではないけれど、それなりには知っているはずである。

しかし、当然のことながら解説があったわけでもなんでもなく、ひたすら曲を聞いていただけだから、曲目も、作者もわからない。まして指揮者や演奏者についての知識は全くない。

つい先日、妻がかけたCDを聞いていて「ねえ、これなんて曲?」と訊いたら、「G線上のアリアを知らないの?」とあきれられた。

そうかっ、この曲がG線上のアリアか、もちろんこの曲はよく知っている、「G線上のアリア」という曲名も知っている、しかし両者が一致しなかった。そうかこれがそうなのかと、いたく感激したものである。

吹奏楽をやったことの無い人でも、もしかしたら、聞こえてくる学校の吹奏楽部の練習で小耳に挟んでいて、リード氏の曲をいくつか聞くと「あ、なんか、聞いたことがある」と思う曲もあるのではないだろうか。

アルフレッド・リードという名前には全く覚えがないが、恐らく氏の作品はかなり知っているだろう。