アニマル・レスリー逝去

4月27日、元野球選手のアニマル・レスリー(本名・ブラッドリー・レスリー)、腎不全のため死去。54歳。

MLBで4年を過ごした後、1986年に来日し、阪急ブレーブスへ入団した。この時のことはよく覚えている。クローザーとして活躍したが、抑えるたびにマウンド上で奇声を挙げ、キャッチャーをボコボコにする(本人は嬉しさと親愛の情を表わしているつもりなのだろうが、肩を叩くといった生易しいものではなく、殴られる方はたまったものじゃないと思った)。

球場入りする時に仮面をかぶったり、相撲取りの真似をして裸でまわしを締めた姿で球場をうろついたり(神聖な球場で不謹慎だという批判がずいぶんあったという)。

人気のない(当時)パ・リーグの、ひときわ地味なブレーブスにあって、注目を集めたのはプロとしては悪いことではなかっただろう。チームではクローザーの役割を負い、その年は54試合に登板して1勝3敗19セーブ。51 1/3回を投げ、防御率は2.63。まずまず役目を果たしたといえるだろう。

しかし翌年は18試合で2勝2敗5セーブ、17 2/3回、防御率4.08と成績は急墜。派手なパフォーマンスは自粛して、成績回復に努力して……と思ったら、あっさり引退してしまった。まだ29歳だから、努力次第でなんとでもなったと思うのだが、その後はタレントに転身し、しばらく日本でバラエティ番組に出演したりしていた。CMにも何本か出演したそうだ。恐らく収入は(一時的には)野球選手時代よりはるかに増えたに違いない。それもまた寂しいなあと思ったことを覚えている。

もう26年も前の話だ。

(2013/8/16 記)