それは不謹慎なのか

地震とは関係のない、おちゃらけた話題をブログに書く。コメント欄で、今苦しんでいる人がいるのに、不謹慎ではないか、との書き込みがあり、作者がその記事を削除する……。そうしたブログを二ヵ所ほど見た。人気ブログは大変だ。

僕は何が不謹慎なのかわからない。そりゃ、被災地では今も電気もなく、寒さに震えている人や、親兄弟を津波にで亡くして茫然としている方がいるだろう。だからといって、日本中がしんみりとしていなけりゃいかんのか? 冗談を言ったり酒を飲んだりしてはいかんのか?

誰だって、楽しく笑い、趣味に打ち込み、酒を飲み、セックスをする権利がある。それが今ままならない人がいるからといって、遠慮することはない。堂々とすべきだ。いや、被災地にあっても、笑いも趣味も必要だ。そうしたことが、また復興の力になっていくのではないか。

不謹慎というなら、こうした状況でここぞとばかりに、だから原子力発電所は作るべきではないのだ! とか、菅総理の対応が悪い! さっさと退陣しろ! みたいな書き込みこそげんなりする。それは、そう言いたいという人は言えばいいけど、そんなこと今言うことじゃないのにね。もし、菅直人が「私にはこれだけの災害を収拾する力はありません」とでも言って、首相を辞任してしまったら、もっとはるかに困ったことになるんだから。

まだ余震もありそうだし、首都圏の交通網も完全に復旧したわけではなさそうだし、輪番制による停電もあるし、当面はいろいろと大変だが、できるだけこれまで通りの(小説を読んだり、ブログを更新したり、といった)生活を続けたいと思う。