柔道世界選手権 浅見八瑠奈が初優勝

日が経ってしまったが、これは記録しておこう。

9月12日、柔道世界選手権TOKYO2010、女子48kg級は、決勝で福見友子を破った浅見八瑠奈が初優勝を飾った。公式サイトでは、福見が遅れをとったのは「連覇の重圧か」とあるが、これまでの対決では必ずしも福見が一方的に勝ってきたわけではない。

二人の初対決は2009年4月の全日本体重別の準決勝で、延長戦で福見が判定で勝利(福見はこの年優勝)。2010年1月のワールドマスターズ2010で浅見は、緒戦で山岸絵美に反則勝ち、準決勝で福見に一本勝ち、決勝で近藤香に優勢勝ちして優勝した。4月の全日本体重別では決勝で福見に負けて準優勝だったが(福見は二連覇)、この時の実績を買われて世界選手権に出場することとなったわけである。直接対決では2勝2敗。

なお山岸絵美浅見八瑠奈の直接対決も2勝2敗、福見と山岸の直接対決は(2008年以降)3勝3敗。三人の力は拮抗しているのだ。福見友子は25歳、山岸絵美は24歳、浅見八瑠奈は22歳。世界で勝つことより国内で勝つことの方が難しい。次のオリンピックに向けて三人の熾烈な争いは、当人はキツイだろうが、ファンにとっては楽しみである。

そういえば、もう一人オリンピックに出たがっている人がいたっけ……。全日本体重別の48kg級は、田村亮子谷亮子)が過去11連覇を含む14回優勝を飾っているが、2006年以降は一度も優勝がない(山岸絵美が2回、福見が3回優勝)。谷亮子は今月で35歳になった。11月の全日本体重別にもし出場したとしても、福見、山岸、浅見の誰かと当たった時点で終わりだろう。