マレーシア旅行 その2

通貨

リンギッド(ringgit、記号はRM)。補助単位はセン(sen、記号は¢)で1RM=100¢。レートは1RM=33.9円だった。

日本円からリンギッドへの両替は、成田では空港地下1Fにあるトラベレックスのみ。一般の銀行では扱っていない。また、リンギットから日本円への両替は日本ではできない。マレーシアでは、ランカウエイの両替所で問題なくできる。小銭でも交換可能。

物価

総じて安い。ホテル(宿泊したのはマレーシア内ではかなり格上のホテル)内のレストランでとった夕食は、大人二人、ビールとカクテルを合わせて4杯で約3,500円だった。日本の感覚で言えば半額程度といったところか。

これが街中にあるフードコート(大衆食堂)に入ると、たいていのメニューが3〜5RM程度。ソフトドリンクをつけても一人分250円以下で収まる。日本の1/4〜1/5程度。

さらに屋台があって、ここではチャーハンが一人前1RMとか、お好み焼き(のようなもの)が1.5RMとか、クレープ(のようなもの)が一個0.35RMとか……。

一度、屋台の立ち並ぶnight marketに行き、目に付くものを片端からお腹に詰め込んだが、大人二人が満腹になるまでかかった費用は300円ほどだった。


しかし、こうした物価の差は日本とマレーシアの経済力の差であり、それは結局のところ国力の差だろう。我々はそれに乗っかっていい思いをしているに過ぎない。素直に喜んでばかりもいられない。

ある日タクシーに乗ったら、フロントガラスにひびが入っており、ビニールテープで補修してあった。どうしたのか訊いてみると、道路の小石を撥ね飛ばしてしまい、それが当たって割れたものだとか。苦手な英語での会話なので多少違うかも知れない。自分の撥ねた石がフロントに当たるのは、考えてみれば変である。対向車の撥ねた石だったか。

それはともかく、修理の見積もりを取ったら580RMかかると言われたそうである。「580RMですよ、580RM! 冗談じゃないですよ、そんなお金あるわけないじゃないですか!」

580RMといえば2万円弱、僕だったら支払うのに迷う額ではない。まして商売道具ならなおさらだ。フロントガラスが割れたまま自動車を運転した場合の危険性は改めていうまでもないだろう。その2万円が払えないという。思わず考え込んでしまった。一介の旅行者が考え込んでもできることはないので、これ以上は考えるのをやめておくが。

気候

気温は年間を通じてほとんど変化がないという。最高気温は34〜35度(摂氏)程度に達するが、あまり暑いという印象はない。日本の7〜8月は今や世界でも指折りの熱帯地であり、ここより暑い国はほとんどないのだ。

ただし、ハワイ、グアム等と比較すると湿気が多い。蒸し暑いのは日本に似ている。コンクリートジャングルがなく、ヒートアイランド現象が起きない分日本の都市部よりはましか。

ちなみに6〜9月は雨季。旅行中も(短時間だが)大雨に二度遭った。ランカウエイは雨季と乾季の差はさほど大きくない(つまり、雨季といってもさほど雨が続くわけではない)というが、本当は雨季はダイビングやスノーケリングには向かない。とはいえ、日本のビジネスマンは8月以外にまとまった休暇を取ることはまず不可能なのが辛いところ。


〔付記〕マレー半島東部および東マレーシアの雨季は12月〜2月。6月〜9月が雨季というのはマレー半島西部のこと。とはいえ、マレー半島西部では雨季と乾季の差はさほど大きいものではないとのこと。