記録庫としてのブログ

勤務時間に自分のブログを検索することはあまりないが、外部記憶の一部というのは自分のことを考えても納得のいくところである。

記録を残しておきたいと思うことがそれなりにあり、テキストファイルにエディタで書き連ねたり、簡易データベースを組んでみたり、イントラネットよろしくhtmlを作ってみたりしたこともある。しかし、長い試行錯誤の結果、個人PCのハードディスク内で管理するのはよくないとしみじみ思うようになった。

ひとつには、たいてい個人のPCと仕事で使っているPCがあって、同期が取れないこと。個人的な記録を会社で必要とすることはないはずだと言いたいところだが、見たくなることは皆無ではないし、記録しておきたいと思うことはしばしばある。また、出先で見たくなることもないではない。ネットの向こう側に記録があれば、自宅からでも会社からでもネットカフェでも携帯電話でも、必要に応じて見に行くことができる。

もうひとつ、パソコンの寿命というのはそう長いものではなく、初めて買ったPC-9801nsTから数えて今のものが何代目かわからないほど。新しいマシンに入れ替える時にディスクの内容を移すのだけど、その過程でたいてい行き先不明になるファイルが出てくる。また、ディスクのトラブルでサルベージできなかったデータも長年の間には存在する。ネットの向こう側に記録があれば、個人の事情に関係なくデータが存在し続けることになる。

もちろん、たてば「はてな」がある日突然ブログサービスをやめてしまい、データも全部消しますと言い出す可能性は常にあるし、何らかのミスでデータを全部失ってしまうリスクもゼロではない。実際、以前あるところのブログを使っていたことがあったのだが、バックアップを取らないまましばらく放置していたところ、気づいたらサービスが終了しデータも全部消えていた、という苦い経験もある。しかし、トータルすれば、少なくとも僕の場合、ネットの向こう側に記録を残しておいた方が、安心かつ便利で使い勝手が良いのは間違いないとの確信を得るに到っている。

ついでに誰かが読んでくださって、ついでに感想などをお寄せいただいて、それをきっかけにお付き合いが始まったりできれば、望外の喜びではあるが、僕にとっては自分一人が読むためだけにでもブログは十分に機能している。