とりのなん子の離れ業/今週のモーニング(11/25)

「私の小規模な生活」(とりのなん子)、とりのなん子による「僕の小規模な生活」のパロディ漫画。福満しげゆきがまさに描きそうな絵柄、構成、キャラ、セリフで自分を描くという離れ業を演じている。まさに離れ業だ。すごい!! プロの作家というのはこうした芸もできるものなのか? とりのなん子は以前も「トリキング」(エレキングのパロディか)「北のトリパン」(これは何のパロディだろう?)をやったことがあるという。それは気づかなかった。ぜひ一度読んでみたい。

とりのなん子の担当編集者が登場しなかったのは残念だった(担当の描き方にこそ福満しげゆきの真骨頂がある!)。しかし、地元の書店で「とりぱん」が「いつ行っても平積みにされている」のは、在庫がハケていないからではないでしょう。人気の証拠じゃないですか。これは謙遜しているふりをしてなにげに自慢している?

とりぱん(10) (ワイドKC)

とりぱん(10) (ワイドKC)

「僕はビートルズ」(藤井哲夫、かわぐちかいじ)、ジョン・レノンとニアミス。そうだよなあ、いかにもジョンが言いそうだ。このままリバプールの片隅で飲んだくれて一生を過ごす羽目になったら、あんたらの責任だぞ。

天才柳沢教授の生活」(山下和美)、お姉さんってこんな資産家なんだったっけ?

「home」(山村武大)、この子は結局アパートを追い出されてホームレスになった? 中学生の子が? それで学校に通ったり病院に治療費を払ったりすると? 周囲の大人はいったい何をやっているのか? 生活保護なりカンパなり、いくらでも道はあるだろうに。ちょっと現実離れし過ぎている。

クッキングパパ」(うえやまとち)、大平君の先輩とやら、人でなしにも程がある。大平君が以前付き合っていて、いまだ未練を残している久美ちゃんが結婚したとか別れたとかわざわざ伝えたり。「もう昔の話だから」と(表面的に)さらりと流すと、「昔だったら泣きじゃくってたのに」などと言うところからして、大平君が傷つくのがわかっていて敢えて言っているわけでしょ。そんなんだからミホちゃんに愛想尽かされたんじゃないの?

ピアノの森」(一色まこと)、雨宮は気持ちの整理がついたかも知れないが、雨宮に傷つけられたカイは……。そこに登場したのはレフ。もともとカイが雨宮を傷つけるよう誘導した張本人で、事態は収束するのか、さらに混乱に拍車がかかるのか。パン・ウエイが拉致されたのも気になる。それにしても進展が遅い。

あ、単行本19巻まだ買ってないや。

「地獄の沙汰とあれやこれ」(江口夏実)、驚愕の事実が発覚。鬼灯(閻魔の秘書)は男だった! これまで女だと思い込んでいた。このキャラは女性という設定の方が生きると思うのだが……

本作、なぜか目次に載っていない。最終ページに「次号より山村武大氏の「home」が登場!」と入っている。「home」は既に先週から連載が始まっている。何か事情があったのかな。

江口夏実って、「ぼくとちびちゃん」の作者と同一人物だろうか、別人だろうか。絵柄が全然違うのだが、年齢は一致しているようだ。

ぼくとちびちゃん

ぼくとちびちゃん

「う」(ラズヴェル細木)、主人公は呉服店の二代目ぼんぼん経営者だったか。社長である親父さんを煙たがっているが、父がいなくなったらたちまち店は行き詰るだろうな……。いや、番頭さんとかが頑張ってなんとかするか。親父さんはウナギの食べ方も知っているし、食事中は説教をやめるなど、機微も心得ている。一流の経営者とみた。

誰も寝てはならぬ」(サライネス)、いつも思うけどヤーマダ君いい味出してる。

特上カバチ!!」(田島隆東風孝広)、さっそく斜屋が陰湿な手口を使って攻撃を仕掛けてきた。これにどう対抗するか!?