駆が本気になった/今週の少年マガジン(11/24)

「はじめの一歩」(森川ジョージ)、18ページ。本来ならA級トーナメントが終わってからタイトルマッチになるのが筋だが、板垣よりもランクが下の選手とのタイトルマッチを急遽でっち上げたのは、さすがに(主人公の)一歩の試合がここまで遠ざかってしまうのはよくない、と思ったからか。しかし、破壊力のある相手といえば千堂、島袋、ジミー・シスファーらがいた。今度はそれとはまた違った展開になるのか。

「2階級上の破壊力を持つ」というが、破壊力は体重に支えられてのもの。減量すれば、それはライト級のパンチではなくフェザー級のパンチでしかないと思うのだが。

エデンの檻」(山田恵庸)、短期集中連載かと思ったがもう連載2周年とは。ところで、遭難しておかしな島にたどりつき、一日一日をなんとか生き延びている状態で、さらに罠にかかり、もし助けがなければ死ぬしかなかった命綱が下りてきて「これで生きて地上に出られる」という時に、りおんの胸がでかいとかワザとゆっくりのぼろうとか、そんな呑気なことを考えていられるものか。サバイバル漫画でパンチラろまこめなんかやっている場合じゃないだろうに。

「ハヤテの麺」(篠原知宏)、前後篇2週連続の後編。オカルトとラーメンの組み合せは悪くない。それにこの結論――味を盗んだことが問題なのではない、それを進歩させなかったことが問題なんだという――はなかなかいい話だ。けど、肝心のラーメンが全然おいしそうではないんだよなあ。煮干しでダシを取るのはいいけど、煮干しそのものがラーメンに浮いてちゃダメだろう。

ベイビーステップ」(勝木光)、相手選手のすごさの片鱗もわかったし、このままエーちゃんが勝って問題ないと思うけど……

君のいる町」(瀬尾公治)、取材のために恋人でもない相手と二人でラブホテルに入るとか、もういい加減にしろと。

A-BOUT!」(市川マサ)、東郷のトボケぶりが素敵。こうしたギャグが生きるのは、ちゃんと喧嘩の場面を正面から描いたからこそ。そこを作者にわかってもらいたいものだ。

エリアの騎士」(伊賀大晃月山可也)、結局荒木のゴールは決まらなかったのね。駆が本気になったぞ。