エーちゃんとなっちゃんがうまくいって良かった/今週の少年マガジン(9/22)

「はじめの一歩」(森川ジョージ)、冒頭で4ページにわたり、板垣の過去の対戦相手と戦績を詳しく解説している。長い長い物語で、昔の話なんて忘れかけている。だからこうした企画は(それはそれで)ありがたい。しかし、これはもしかしてページ稼ぎなのでは? と思って数えてみたら、案の定、またも14ページのみ。もうお忙しい森川先生には、はじめから毎回10ページとかでいいんじゃないのか? 2週で一回分ね。あるいは隔週連載にするとか。ページが少ないのに展開がもたもたしているからとてもイライラする。

こうした、足りないページ数を、編集者が過去のダイジェストや粗筋で埋めていく手法は、江口寿史の「パパリンコ」に始まり、「江口寿史の爆発ディナーショー」あたりで芸として確立したように思う。森川先生もついに伝説の江口の域に達したということですかね。

「GE」(流石景)、こういうぐだぐだ大嫌い。

「花形」(村上よしゆき)、165km/hと具体的な数字が出た時点で面白みがなくなる。プロ投手の日本最速を軽々と上回る数字を高校1年生が出すのは現実離れしてしらける、というのもあるが、漫画なんだから、165kmという説明で速いとわからせるのではなく、絵の迫力で「ああ、速いんだな」と思わせてほしい。

A-BOUT!」(市川マサ)、今回は一挙41ページ掲載。朝霧たち6人と50人以上のLSDとの大喧嘩。まあ、普通に考えたらどんなに強くても6人対50人なら勝ち目はないが、少しあっさりやられ過ぎでがっかりしたなあ。50人みんながイケイケではないだろうし、先頭で向かって行って痛い思いをするのは厭だ、と思えば怯む。相手が怯めば、俄然有利になるはず。それに、頭の悪そうな(?)朝霧はともかく、喧嘩慣れした柾木や砂原は、もう少し戦術を考えられなかったか。やり方次第では相手が十倍でも勝機はあると思うのだが。桶狭間の故事もあるわけだし。

東郷や樋口を登場させるなら、朝霧たちがやられてしまう前に単独で登場させ、LSDの兵隊がビビったところで「ザコは俺らが引き受けてやる。朝霧は降井とタイマンでカタをつけろ」とかなんとか言わせた方がよかったのでは? こうした「喧嘩の仕方」は、やはりどおくまんがうまいな。

君のいる町」(瀬尾公治)、今週はさすがにおっぱいはありませんでした。

ベイビーステップ」(勝木光)、エーちゃんとなっちゃんが気持ちを確認し合って付き合うことに。あー、良かったなあ。変に気を持たせたりせず、あっさりとうまくいってよかったなあ。できれば二人が気持ちを確かめあったあと、ぐっとハグしてほしいところだったが、ま、高校生ではこんなもんか。

「す……好きです。つき合ってください!」「うん、いいよー」

この返事がいかにもなっちゃんぽくて好き。でも、せめて手ぐらい握れよ。夜の海で二人っきりなんだぞ。