オリンピックでの野球の敗退

宿敵・韓国には勝ってほしかったが、予選リーグ4位の日本とすれば、まあ妥当な結果だろう。

韓国は予選で一度負けた相手。いや、決勝に進出したキューバ、韓国、アメリカに日本はいずれも負けている。それで、決勝トーナメントで勝てば優勝だメダルだというのは、単純に喜べない。

野球などは、参加国が少ないこと、試合時間が長いこと、一日に何試合も続けてできないこと、投手は複数おり打者にも波があることから一発勝負が相応しくないこと……などから、参加チームすべての組み合わせによるリーグ戦を予選として行ない、上位チームによる決勝トーナメントを行なうやり方が定着している。しかしこの方式は、予選で負けても決勝で勝てば優勝できるという摩訶不思議な出来事がまかり通るのである。これを不思議と思わない人もいるだろうが、僕は不思議だと思う。

柔道も敗者復活があるが、これは強い人といきなり当たっちゃった人は順位に不公平が生じることからできたシステムで*1、自分が負けた相手と再戦することはないし、最高が3位で優勝することはない。金メダル、銀メダルを取る人は決勝戦までひとつでも負けてはいけないのだ。こちらの方が納得がいく。

昨日のソフトボールはもっと複雑なシステムで、決勝トーナメントでもアメリカに負けたのに、次のオーストラリア戦で勝ったら負けがチャラになってもう一度アメリカと優勝決定戦を行なうことに。その結果についてはご存じの通りで、勝ったことにケチをつける気はないが、アメリカは、日本の方が強いとは思っていないんじゃないか。だって、自分たちは日本と3回闘って2回勝っているんだもん。

野球もソフトボールもオリンピックは今回限り。なくなる理由はいろいろ言われているけど、こういう不思議な勝敗システムも支持が得にくい理由のような気がする。僕はリーグ戦の順位で決めればいいじゃないかと思うんですけどね。

*1:敗者復活戦で復活できた人はいいけど、できなかった人は、「いきなり強い人と当たっちゃったからさー」という言い訳もきかず、救いがなくなってしまう。あれもつらいよなー、と、鈴木桂治を見ていて思った。敗者復活戦に負けると、相手に関係なく自分が弱かったってことじゃん、となりますからね……