今週のモーニング(3/11)

藤井哲夫原作、かわぐちかいじ作画「僕はビートルズ」の連載が始まる。「マンガ史上初」と何度も書かれているが、ナニがどう初なんだか不明。あちこち探したのだが説明がない。どうも、新人賞受賞作がそのまま本誌連載になることが初めてということらしい。それがそんなに珍しいことなのか? それほど完成度の高い作品だったといいたいのか? わからない。

東村アキコの「主に泣いています」はつまらない。「ひまわり!」は面白かったけどなあ。

なかいま強の「ライスショルダー」はますます冴えわたっている。現在、日本人ボクサーのルビーと韓国人ボクサースジとの試合だが、試合の描写の合間に彼女らのこれまでのエピソードが短く挿入される。よくある手法ではあるが、たいがいこのエピソードが長過ぎて、試合のスピード感が損なわれる。が、ここでは短く、しかもそれぞれが笑えるエピソードである。

笑えるエピソードなのだが、それを読むことによってその選手に親近感がわき、かつ、そういうものを背負っているなら、負けられないよなあ、という気にさせられる。読むたびに応援する選手が変わり、作者はいったいどちらに勝たせるつもりなのか? 気になって仕方がない。漫画は試合の勝敗はたいがい予想がつくものだが、この試合に関してはわからない(もっとも、今週の運びからどうやらルビーは負けてしまうようだが)。こういう盛り上げ方は本当にうまい。

ピアノの森、レフ・シマノフスキが優勝候補の筆頭としてクローズアップ。もっとも、一次予選でも評価は高かったから、今更の感がなくもない。群像劇もいいが、もう少し候補を絞ってスピーディに展開してほしい。

ライスショルダー(7) (モーニング KC)

ライスショルダー(7) (モーニング KC)

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