イチロー、9年連続200安打を達成

あと2本残っていたはずだが、一気に達成してしまった。既に時間の問題ではあったけど、改めてみると凄い数字だ。

  1. 9年連続 イチロー(2001 - 2009)
  2. 8年連続 W・キーラー(1984 - 1901)
  3. 7年連続 W・ボックス(1983 - 1989)
  4. 6年連続 なし

8年連続で並んでいたキーラーの記録は100年以上前のもの。5年連続は4人いるが、現役選手はひとりだけ(M・ヤング)。昨年途切れたが、33歳の彼が今からまた8年、9年と連続して200安打するのは至難の業。2007年、2008年と2年続けて200安打した選手はゼロ。

連続ではない達成回数も、史上1位はピート・ローズの10回。9回はタイ・カッブと並んで史上2位。ピート・ローズタイ・カッブなどの「神様」と並ぶとは……。ぜひ、あと2年は続けて、ピート・ローズの記録を連続で抜いてほしい。

日本のプロ野球で9年活動してから移籍したことを記録の面でどう評価するかはむずかしい。通算記録などは当然のことながら不利である(だからこそ「日米通算」などにこだわる人が出てくるのであろうが)。一方、日本の現役トップとして行ったわけだから、新人王とMVPをダブル受賞したことや、スピード達成の記録などは有利だともいえる。もちろん、野球のスタイルだけでなく、言葉や生活習慣すべて異なる中でアジャストさせた努力はすごかったのだろうが、多少のハンディはあってもいいのかな、とも思う。

こうした中で、イチローの持つ数ある記録の中でも、「連続200安打」の記録は最も誇らしいものなのではないか。

イチローの一番すごいところは、ヒットを打つことにアメリカ中の野球ファンの目を向けさせた点にあるのだと思う。恐らく、これまで50本塁打を2年続けることには誰もが価値を認めただろうが、200安打を続けることはあまり目を向けていなかった。それを、ヒットを積み重ねることでこれだけファンの注目を集められると示したのだ。パワー競争に陥っていたメジャーの流れを変えたわけで、これこそが彼の本当の価値なんだろう。

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