キャリーバッグをなくした

2月5日、出張先でキャリーバッグをなくしてしまった。最終的には7日に戻ってきたのだが、その顛末記。

新幹線の名古屋で降り、在来線(豊橋行き快速)に乗り換えて刈谷へ移動。駅前のファミリーレストランで昼食を取り、名鉄に乗って数駅、降りたところでキャリーバッグを忘れたことに気付く。

在来線に乗った時に網棚に置いたことははっきり記憶している。ファミリーレストランでは、そういえばなかった。してみると、電車を降りる時に取り忘れたのだ。顧客との約束の時刻まで間がなかったため、連絡は後回しとしたが、この時点では、忘れた場所がはっきりしているから、すぐに見つかると思っていた。保管されている場所が問題だが、いずれにしても、この日の夕方は割と時間の余裕があったため、多少時間がかかっても取りに行けばいいと……それほど大きな問題ではないと思っていた。

打ち合わせを済ませたあと、JR中部の遺失物係へ問い合わせたところ、該当する落し物はないとのこと。見つかったら連絡する、とのことで携帯の番号を伝えたが、発見されていないとは想定していなかった。貴重品(他人から見て)が入っているわけではないから、誰かが持って行ってしまうとは考えにくい。あんなに大きなものが目に留まらないはずはないから、終点の豊橋か、折り返した先の大垣で見つかると思ったが……。

問題なのは、この日のうちに大阪へ移動する必要があり、ホテルは大阪で予約していること。大阪に着いたあと、名古屋駅にあると連絡が来たら、また取りに帰らなければならない。お金もかかるがそれは時間的にも難しい。そこで連絡が来ることを期待して、19時くらいまで刈谷駅で時間を潰したが、梨のつぶて。再度こちらから連絡してみるも、やはり該当品ナシとの返答であった。

とりあえず今夜は諦めるしかない。キャリーバッグに入っているもののうち、歯ブラシ、歯磨き粉、髭剃り、シャンプー、リンスなどはホテルにあるもので済ますことができるが、下着や靴下は同じものを何日も着るのは厭だ。さいわい刈谷駅の前にはvalor(バロー)という大型スーパーがあり、行ってみると2階の専門店街にマックハウスというジーンズ&カジュアルショップがあり、そこに下着や靴下も売っていた。しかもかなり安価に。これは助かった。予期せぬ出費ではあるが、なくなるわけではないので、買い足したと思えばよい。

翌日は雪が降り、かなり寒かった。マフラーをキャリーバッグに入れていたため、不自由したが、それは「我慢する」ことでしのいだ。なお出張中は雨に降られることはなかったが、折り畳みの傘もバッグに入っていたので、降られたらつらいところだった。

というようなわけで、多少の出費はあったものの大きく困ることもなく切り抜けられたのだが、もうひとつ、キャリーバッグには大事なものが入っていた。それはノートパソコンの電源ケーブルである。

日中、移動中の電車の中などで多少パソコンを使うこともあるが、その程度はバッテリーでしのげる。夜、ホテルに着いたら、通常はそこで1~2時間程度のデスクワークがある。このくらい使うともうバッテリーは切れてしまうから、電源ケーブルがないと仕事にならない。そのケーブルはキャリーバッグの中だ。7日にどうしてもやらなければならない作業があり、その分を残すと考えると、5日、6日は何もできない。メールのやり取りはスマホでできるのでまだ救われたが、予定していた作業が進まないのは痛かった。

ちなみに途中で大型電気店に寄り、ケーブルも買おうと思ったのだが、自分が使っている機種のケーブルは規格があまり一般的ではなく、注文しないと入手は不可とのこと。

6日の夜に発見されたむね連絡があり、豊橋で確保しているとのことなので、7日の午後に帰り道で途中下車して立ち寄り、ようやく手許に戻ってきた。すぐに駅構内にあるプロントで作業開始。プロントには、客が自由に使えるコンセントのついた席があって大変ありがたかった。

今回を振り返るに、反省点が二つある。新幹線では、キャリーバッグだけでなく、コート、上着、帽子などいろいろと網棚に上げたため、忘れることはなかったが、在来線では、乗る時間が新幹線に比べれば短いということで、コートや帽子は身に着けたまま、キャリーバッグのみを網棚に上げたので、忘れてしまった。多少邪魔でも手許に置いておくか、コートや上着など、忘れることがあり得ないものと一緒にしておかないと、バッグだけというのはダメだ。

もうひとつ、PCの電源ケーブルも、手持ちのバッグの中に入れておかないとダメだな。

(2020/2/9 記)

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