2019年10月6日、金田正一逝去。86歳。
現役時代を見たことがないので、選手としてどうだったかは軽々しくは言えない。まあ400勝も298敗もアンタッチャブルな記録であることは間違いないだろう。
弱かった国鉄スワローズに15年在籍し、エースとして君臨。初めからジャイアンツに入っていれば400勝どころか500勝も夢でなかったなどと今でも言う人がいるが、僕はそうは思わない。わがままの利かないジャイアンツでは、400勝も難しかったのではないかと思う。
名球会を作ったことは大きな功績であると言われることもあるが、これも、僕は「余計なことを」と考える否定派である。200勝2000本だけが一流選手の基準のような錯覚が球界全体に蔓延し、その結果、加藤秀司のように、通算3割という(輝かしい)記録を捨てても2000本を達成しようとして晩節を汚す選手が続出したからだ。
ただし、なんでもかんでも「ワシが一番」というご本人のあっけらかんとした明るいキャラクターは好きだった。
(2020/1/4 記)