6月6日、作家・医師のなだ・いなだ、膵臓がんのため死去。83歳。
亡くなられた当日まで自身のブログを更新していた。なんということか。しかしスマホかタブレットがあれば寝ながらでも更新はできるから、案外これからは珍しいことではなくなるのかも知れない。
なだ・いなだの名前は北杜夫の「どくとるマンボウ航海記」で知ったのだからずいぶん昔である。恐らく中学生になったばかりの頃だろう。ただ、なぜかなだの著作は一冊も読んだことがない。長い間、作家としては評論家(エッセイスト)だと思っていたが、亡くなられて業績を調べてはじめて、芥川賞に6回落選している小説家であったことを知った。
晩年の活動で強く印象に残っているのは、バーチャル政党「老人党」の党首としての活動だ。その記事は新聞などでたびたび拝見したが、主張されていることはいちいちごもっともであり、バーチャル政党などではなく、実際に政党を組織して国会議員でも都議会議員でも候補者を集めて送り出してみたら、かなりの票を得るのではないかと思ったものだ。
あちらでは北杜夫が首を長くして待っているだろう。合掌。
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