衆院選および都知事選を終えて

衆議院議員総選挙

16日、第46回衆議院議員総選挙が行われた。民主党は現職閣僚8人が落選するなど、歴史的惨敗を喫する(現職閣僚の落選はこれまで3人が最多)。また民主党の離党者が多数合流した日本未来の党も大幅に議席を落とし、惨敗となった。投票率は59.32%で過去最低。

政党改選前改選後
民主党23157
国民新党21
自由民主党118294
公明党2131
日本維新の会1154
みんなの党818
日本未来の党619
日本共産党98
社会民主党52
新党大地31
新党日本10
無所属75
合計477480

なお、今回自由民主党は単独でも過半数(241)を大幅に超える294議席を獲得(公明党を合わせると2/3を超える325議席を獲得)という大勝であったが、小選挙区比例代表合わせて獲得した票は4千2百万票。

前回の総選挙では民主党が308議席を獲得して歴史的勝利を収め、自民党は119議席にとどまり与党の座を滑り落ちるという歴史的大敗を喫したが、この時の獲得票が4千6百万票。投票率が下回ったことによる影響はあるにせよ、この勝利は自民党が票を伸ばしたことによるものではない。実際、比例代表では2議席を伸ばしたに過ぎない。

東京都知事選挙

同日、東京都知事選挙も行なわれた。石原慎太郎が国政に出馬するため都知事を辞任したことを受けてのもの。前副知事の猪瀬直樹が有利とは伝えられていたが、結果は猪瀬が434万票を獲得するという、これまた歴史的勝利を収めた。これは日本の選挙史上最多得票記録とのこと。あの(よくも悪くも)知名度の高かった石原慎太郎よりはるかに多くの票を得たのはなんとも信じがたい。

神奈川県知事の経験者でもある松沢成文の票が伸びなかったのは意外だった。思えば松沢は、前回の都知事選で石原の後継者として都知事に立候補したが、石原が急遽4選出馬を表明したため、立候補を撤回。で、石原の辞任を受けて立候補してみたものの、後継者は猪瀬だといわれ、惨敗。いくつかの大学の客員教授をするなど、生活には困っていないようだが、振り回された人であった。