スティーブ・ジョブスが引退 (3)

この話、割とあちこちで採り上げられているようだ。そのほとんどがジョブスの優秀性を示すものとして語られている。ここまで細かいことに気を配らないといけないのだ、と。

果たしてそうだろうか?

ジョブスの場合は結果的にうまくいったのかも知れないけど、これはマネジメントのお手本になることではない、と思う。

Googleのアイコンのグラデーションがおかしい、とジョブスは指摘し、直させる。ジョブスはそれで満足したかも知れないが、修正後の方が本当に良かったのだろうか? 実は、修正前の方が良かった可能性はないのか? それでも、ジョブスが「これはダメだ」と言ったら、恐らくは誰も逆らえない。まして、ジョブス自らがグーグルに電話してしまっては、担当者の立場がない。

トップが現場に関心を持つのはいいこと。そうすると、ああ、ダメだこりゃ、と感じることも多々あろうが、ある程度はぐっとこらえて口に出さない度量が必要。どうしてもダメだと思ったら、担当者にやり直させる。本来、マージャーはかくあるべきだ。

300億円のボーナス……

2台のiPhoneを使って地図にアップルのロゴを描いてみた、そうな。

(2011/08/31 記)