東京都知事は石原慎太郎が四選

早くも石原の当確が決まった。僕は石原の四選は阻止したかった。せめて苦戦させたかった。が、そう思わない人が多かったということなのだろう。

21時ごろのNHKで、当確を受けて演説をしていたのだが、「福田バカ内閣の時のバカ財務大臣が、勝手に法律を変えて東京から4000億も巻き上げることにしてしまって……」「あの金は東京のものなのだから、東京のために使わないといけない。そういう法律を新たに作らせる」「NHKさんも協力してよ」などと滔々と述べていた。国政に対してここまで強気で発言のできる人は他にいないだろうなあ。そういう点を頼もしく思う人が多かった、ということなんだろうか、と考えている。

もっとも、マイクを向けられ、演説の前に話した「こういう報道はよくないよ、あんたら考え直した方がいいよ。いくら出口調査かなんか知らないけど、開票を始めたばかりなのにもう当確を出すなんていうのは、民主主義の基本を否定することになるんじゃないの?」には(珍しく)共感した。

一票の重みをうんぬんと選挙前には偉そうに語るくせに、その一票を一番軽んじているのはマスコミだと思う。きちんと開票結果を待ってそれを真摯に報道したらいい。勝手に当確だのなんだのと決めつけるのは、選挙活動に対する軽視に他ならないと僕もつねづね思っていたからだ。(だからドラマの途中で「○○県知事補欠選挙で△△氏が当確」……などと字幕が入ると無性に腹が立つワケです。)

しかし、共感できる部分があるからといって油断はできない。築地の豊洲移転は豊洲の安全性がこれだけ疑問視されているのに、強引に進めるつもりか。それは福島に原発を立てた論理と全く同じものではないのか。新銀行東京の決着はどうつけるつもりか。さらにこれ以上税金をつぎ込むのか。もともと人の意見を聞く人じゃないが、四選してますます石原に意見ができる人はいなくなるのだろうな……