東日本大震災はM8.8 日本史上最大の地震

14時46分、強い地震が発生。東京は震度5強とのことだったが、僕は都心の高層ビルの中にいたため揺れも大きく、体感では震度6だった。机の上の書籍やファイルなどが床に落ち、かなり長時間揺れていた。このような大きな地震は経験がない。あとで知ったのだが、震源地は三陸沖、マグニチュードは8.8で、これは日本では観測史上最大とのこと。阪神淡路大震災は7.3、関東大震災は7.9だ。*1

社内では、観葉植物が倒れ、積荷が一部崩れた。大きな事故ではなかったとはいえ、不安が漂う中、間を置かずに余震が発生。これもかなり大きかった。一応知識として、余震は本震より大きいことはあり得ないと知っていたから、気持ちの上では余裕があったが、その割には長かった。

しばらくして、再び余震。今度は縦揺れで、これは相当大きく、かつ長かった。最初の地震より揺れたのではないか。机の上に並べ直した書籍が再び落下した。

僕自身は怖いという気持ちはなく、それより気持ち悪かった。この揺れは八丈島まで船で向かい、黒潮を乗り越えた時の揺れに似ている……ひどい船酔いになった時の気分を思い出し、吐きそうになった。

オフィスだったので安全面での不安はなかった。このビルが崩れるのはよほどの時。少なくとも自宅や、下手な避難所より安全だ。同僚の中には外出中、出張中の人もいる。道を歩いている時や、列車の中でこの揺れが来たら、なんとも心細いことだろう。とりあえず順次連絡を取り、全員の無事が確認される。

16時ごろ、ビル管理人から避難の指示が出た。ビルの中の方が安全ではないかと疑問に感じるが、指示なので従う。エレベーターが止まっているため、階段を歩いて降りるのがきつい。いったん外に出、小一時間ほど経ったのちに、安全確認ができたので戻る人は戻ってくださいとの説明がある。

うちの会社では、帰宅してよいと言われ、ほとんどの社員はそのまま帰ったが、鉄道はJR、私鉄、地下鉄とも動いていないのはわかっていたし、余震もひっきりなしにあるから、ビルの中の方がいいと、僕はオフィスへ戻った。再び階段を登るのがたいへんだった(途中、何度も休憩した)。

そう、余震がひっきりなしだった。10分か20分か、そのくらいの間隔で何度も何度も。しかもそのひとつひとつが震度3〜4程度の、それなりに大きな地震である。やたらな場所でこの地震を受けたくない、と思った。

山手線の駅が歩いていかれる距離にある。山手線はすぐ復旧すると思っていたし、そうしたら帰ろうと思っていた。が、JR東日本は早々に「本日の復旧は無理」とのアナウンスを行なった。無理と言いつつ、22時とか23時ごろに運転再開するかも知れない、と期待したが、たとえ山手線で移動できても、どうやら接続先の私鉄も強の運転は無理のようだ。となると会社で夜を明かさないといけない。急に家に帰りたくなった。

19時か20時か、エレベーターが復旧する。エレベーターに乗って地上まで降り、近くのコンビニに行く。夜食用にカップラーメンを常備してあるのだが(個人的に)、ちゃんとした米の飯が食べたかった。――びっくり。お弁当や、おにぎり、パンはもちろん、カップめんすらすべて売り切れだったのだ。コンビニの棚が何段にもわたって「何も置かれていない」状態は初めて見る。なるほど、「おフォスに戻ろう」と判断した時点で買い込んでおかなければいけなかったのだ。

ビールと焼き鳥はあったため、それを買って帰る。

*1:マグニチュードは対数をとっているため、1違うとエネルギーは約30倍、2違うと約1,000倍となる。