謝られるより感謝される方がいい/今週のモーニング(2/24:13号)

宇宙兄弟」(小山宙哉)、ムッタのアイデアには室長も称賛を送るにやぶさかではないが、ヒビトのことを考えると……。一方、事情を知らないムッタは、自分が嫌われているから外されたのだと思い、室長に気に入られるよう運動を始める!?

「僕はビートルズ」(藤井哲夫、かわぐちかいじ)、レイが戻ってハッピーエンドあるいは始まりっぽい雰囲気になっているが、そもそもパクリバンドの存在自体おかしいので、どうにも気分が悪い。

「氷上のセイリオス」(ザザロン亜南)、最終回。なるほど、一応ちゃんと破綻せず物語は終わり、特に過不足なくうまくまとまっていたといえる。でも、明らかに続編を意識した「序章」ではある。アンケートで上位にいけば連載(あるいは第二章)、というつもりなんだろう。それもまたあざといが。

「う」(ラズヴェル細木)、厭な奴だと思っていた婚約者だが、案外いい奴なのかも知れないなあ、と思い直した。

きのう何食べた?」(よしながふみ)、いやあ、いろいろな意味で面白かった。もともとシロとケンジと、共通の友人である小日向さんと三人で飲みに行く約束があったのだが、仕事の都合か何かでケンジが行かれなくなった。じゃあ二人で、と言いかけたシロさんに、ケンジが、「シロさんも行かないで! 二人っきりにならないで!」と懇願するのだ。

「半径5m以内の人間同士が恋仲になる時に「まさか」はあり得ない!!」というのは一面の真理かも知れず。このケンジの真剣ぶりに爆笑。若い二人ならともかく、それなりの年齢なのに、だ。もしこれが普通の男女なら、そこまで自分のパートナーが信じられないのか、ということになるし、相手の人に対してもずいぶん失礼な話である。が、ゲイの場合はまた少し違う事情があるのだろう。

シロさんがおいしい料理を作って、「ゴメンって謝り倒されるよりもありがとうって言ってもらえる方がずっと気分がいい」というのは、なんという名言か。水餃子が思い切り食べたくなった。

「老人賭博」(松尾スズキすぎむらしんいち)、二日酔いの描写がリアルで胸にグサグサくる。これ読んでた時も二日酔いだったし。

次号から江口夏実の新連載が始まるようだ。楽しみ。