野球の年棒は実力を反映しない/今週のモーニング(2/17:12号)

グラゼニ」(森高夕次、アダチケイジ)、月イチ連載の三度目。主人公が、自分より年棒が下の選手は抑えられるのに上の選手には打たれる問題点が発覚。以前から、主人公が選手の年棒を異様に気にする点は気にかかっていた。年棒は選手の「格」は決めるかも知れないが、「実力」は反映していないと思うからだ。

プロ野球選手の年棒は、打者ならたとえば打率3割、投手なら二桁勝利を続けると、毎年年棒がぐんぐん上がっていく。実力応分報酬なら同じ成績なら収入も変化なしでいいように思うがそうではない。成績が悪ければ下がるが、一気に下がることはないため、ピークを過ぎた選手が、実力的にはそうたいしたことはないのに何億円ももらっていたり、今がまさに伸び盛りの、一番怖い選手が1000万円以下だったり、ということはしばしば起きる。

だから、都度の勝負で年棒を気にしても、あまり関係ないと思うのだが……? 気にするのなら、むしろ主人公のような中継ぎ投手は、自分より格上の選手を打ち取ってこそ存在価値があるのでは……? 「こいつには打たれてもしょうがない」などの計算ができるのは、長く投げる先発投手の話であって、中継ぎ投手は全員を抑えられなければダメじゃないのか……? もし取材を重ねる中で、こういう選手が実際にいたというのなら「へえー」だが、こうした性格ではプロは無理なんじゃないかと思う。

GIANT KILLING」(ツジモト)、選手出身だから選手の気持ちがわかるということはないと思うな。それなら誰も苦労しない。

「僕はビートルズ」(藤井哲夫、かわぐちかいじ)、レイ復帰。

デラシネマ」(星野泰視)、干された大部屋俳優はバクチで日々の稼ぎを得る。こんなことしていたらロクな将来はないと思うが時代が時代だからな。

「老人賭博」(松尾スズキすぎむらしんいち)、ヤクザと和解。ブクロのベビーフェイスって誰?

特上カバチ!」(田島隆東風孝広)、金ちゃんの反撃開始。しかし、そもそもペット禁止のアパートでペットを飼い続ける(ことを認めさせる)方が無茶無体だと思う。いきなり言われても対応できないから、期間を区切って段階的に実施するなどの着地点を見出そうとするならともかく、一方的に「認めろ!」と言われても、ペットを飼っていない住人は納得できないな。

「ひらけ駒!」(南Q太)、一級の昇級。けれども、昔自分に将棋を教えてくれた(憧れの?)人は、もう仕事が忙しいとかで将棋を指していないと。ゲンメツ。

「氷上のセイリオス」(ザザロン亜南)、四回転に挑戦、見事着地。高校生に四回転なんてできるものなのか? 次回、最終回。