高速バスはつらいよ

先週末、茨城県神栖市にあるとある会社にでかけてきた。神栖市と聞いてどピンときた人は、同業者ではないだろうか。神栖市は、日本を代表する工業地帯である鹿島臨海工業地帯の重要な一画を構成し、鉄鋼関係を中心に大手企業が数十社立ち並んでいる。となると、こうした企業を顧客に持つ、あるいは近い将来顧客に持ちたいと考える企業は頻繁にここを訪れることとなる。わが社もそうした会社のひとつ、というわけ。実をいうと僕はこの地区の担当として数年ぶりに返り咲いたといえるのだが、いつの間にか神栖市になっていて驚いた。僕にとっては波崎と言った方がピンとくる。*1

このエリアに行くには、

  1. 自動車(レンタカー)で行く
  2. 高速バス
  3. 鉄道

の3つの方法が考えられる。東京を起点として考えた場合、鉄道を使うとなると、総武線で千葉まで出て、それから成田線で下総橘あたりまで行き、そこから目的地までタクシー、ということになるが、

  • 列車の移動時間は下総橘までだと2時間10分
  • 成田線は1時間に2本(日中。朝晩はもう少し多いが)
  • 費用は1,890円

である。一方、八重洲から鹿島神宮行きの高速バスに乗り、鹿島セントラルホテルで降りてそこからタクシー、となると、

  • 移動時間は1時間半
  • 1時間に4〜5本
  • 費用は1,760円

とまあ、どれを取っても明らかにバスの方がよい。だから鉄道を利用する人はほとんどおらず、たいてい高速バスを利用することになる。どちらの場合も、鉄道ないしバスの費用より、降りてから乗るタクシー代の方が高くつくので、1社だけならともかく、現地で数社回ってくるということになれば、レンタカーを借りるのが一番便利で安い、ということになる。

僕自身は、自動車での移動はあまり好きではない。列車内では、本も読めるしメールチェックもできる。うとうとと居眠りをするのは疲労回復のための貴重な瞬間である。自分で運転していれば、これらはすべて不可能。そもそも自家用車ならともかく、借りた自動車は不慣れでストレスフルだし、不慣れな地域を回るのは疲れが倍加する。

というわけで、久しぶりに高速バスを利用したのだが、改めてバスのつらさを思い出すこととなった。バスは列車に比べ、振動のせいなのかなんなのか、酔いやすい。外を眺めている分にはなんてことはないのだが、読書やパソコンで目の前に集中していると気持ちが悪くなってくる。だから何もできない。座席は狭いが、席を立つこともできない。何もできないため、何もしないでいたらそのまま寝入ってしまい、ぐっすり眠れたのは却ってよかったのかも知れないが、身体を動かせないのはつらい。ストレスがたまる。

90分が限度だな。

*1:2005年、神栖町と鹿島郡波崎町が合併して神栖市になった。