星野仙一、イーグルスの監督就任

東尾、古田、荒木、桑田といろいろ名前があがったが、最終的に来期の楽天ゴールデンイーグルスの監督は星野仙一に決まった。名前が挙がった中で最もイーグルスの監督に向いていないと思われる(チームカラーと監督の性格が)が大丈夫だろうか。

野村がダメで辞めていただいてブラウン監督を招へいし、それが果たしてダメだったから今度は星野、と、いったいどういう方針でチームを作ろうとしているのかさっぱりわからない。無定見の極みに思えるが、今のイーグルスはとにかく選手の駒が足りない。そこでファンとしては星野に監督としてよりむしろGMとしての動きを期待するが、球団が星野にそれを期待するというのは不思議である。補強をする気があるなら、誰が監督になろうがやれば良かったからである。

監督としては、全く無能ということはないのだが、新聞の紹介記事などで「監督として中日を二度、阪神を一度優勝に導き、北京五輪の監督も務めた」のように紹介されるのは非常に違和感がある。

三度優勝したといっても、通算13年監督を務めてのもの。何年監督をやっても一度も優勝できない人もいるのだから、立派と言えば立派だが、Bクラス(4位以下)も4回あり、決して常勝チームを育てたわけではない。*1三度の優勝はどれも日本シリーズで敗退しており、采配にはあまり見るものがない印象である。それは北京五輪の監督を務めた時にも如実に表われた。

知名度はあるから、観客動員には貢献するだろう。観客が増えれば、彼の高い報酬もペイするのかも知れないが、プロ野球は本来選手のプレイでお客を惹きつけるものであり、監督で客を呼ぶのは本末転倒である(そういうチームが多いけど)。

何やら北の杜では星野氏歓迎ムードが盛り上がっているようだが、それほど期待できるものではないと思っている。そんなことより、まず球団は真剣に補強を考えろ。

*1:たとえば現ドラゴンズ監督の落合博満は、通算7年でリーグ優勝3回、日本一1回、Bクラスは一度もない。その違いは明らかだ。