ブラウン監督が悪かったのか?

楽天ゴールデンイーグルスの監督、マーティ・ブラウンが解任された。今季62勝79敗3分、勝率.440、1位から15ゲーム差、5位とも7.5ゲーム差のダントツの最下位。今年はイーグルスの試合経過をそれほど注目していたわけではないが、不可解な采配もいろいろあったという。成績はズンドコ、采配も理にかなっていないでは、誰が見ても解任するしかないだろうし、本人も選手もそう思っていただろう。もちろん、僕もブラウン監督を擁護する気は少しもない。

しかし……

なぜ、日本の野球界はいつもいつもこうなんだろう、と不思議で仕方がない。ブラウンの采配はおかしい。結果も悪かった。では、一年前にブラウンを監督に据えた人に聞きたい。彼を監督にして、理にかなった采配、優勝争いとは言わないが、せめて確実にAクラス入りできるような、そんな力があったと思っていたのか。広島カープの監督を4年続け、ただの一度もAクラス入りしたことのない人なのに? 内野を5人で守らせるような(そして外野を抜かれてサヨナラ負けを何度も喫するような)奇抜な采配を振るう人なのに?

野村前監督が怒るのもわかる。球団は、どういう野球がやりたくてブラウンを監督にしたのか僕にはわからない。ただ一年経って、結果は悪かったけど、ブラウンならこんなもんでしょ、としか言えない。それで結果が悪いから解雇では、監督も報われない仕事だと思う。

昨年は2位だったけれど、野村の遣り繰りと、選手のやる気と、そしていくばくかの運があっての成績であり、戦力的には他の上位チームに比べて見劣りがしたのは事実だろう。今年こそ優勝を目指すのであれば、せめて昨年同様リーグをかきまわしてAクラス入りを狙うのであれば、相応の戦力を整える必要があるだろうが、球団はいったい何をしたのだろう。

岩隈は超一流の投手だが毎年毎年20勝できるわけじゃない。山崎は年齢から言っても今後の昇り目はない。次期監督候補として、荒木大輔だの東尾修だの桑田真澄だのの名前が取り沙汰されている。誰がなってもそれなりに楽しみではあるけれど(星野だけはご勘弁願いたいが)、球団が球団経営に真剣にならない限り、監督の首をいくらすげ変えても何も変わらない、と思う。

三木谷さんよ、「東尾は失礼な奴だから監督には向かない」などと言っている場合ではないんだよ。監督業とはどういうものか、頭を下げて東尾に教えてもらえ。