円周率はいくつか

ここに書かれていることはおおむねその通りと思うが、僕はその3なり3.14なりをどのようにして教えているのかが気になる。

小学生の2年生の時だったと思うのだが、学校の授業で、実測したことがある。円のまわりの長さは、さしわたしの何倍かな? 調べてみよう、といわれてやってみたのである。やり方は、チョークをはさんで使う授業用のコンパス(こんな感じのやつ)で床に大きな円を描き、長さを測るのではなく、紐を直径の長さに切り、その紐を円周に這わせて何本分必要かをみるというものだった。

当時既に本をいろいろ読んで、円周率というのは3.1415...とどこまでも割り切れない数であることや、シャンクスという人が707桁まで計算したけど527桁目からあとは間違えていたということなど、もろもろの知識はあったのだが、実際に測ってみて、4本は必要ないけど、3本だと足りない、それも「ちょっと足りない」程度ではなく、かなりはっきりと足りない、というのを目の当たりにした印象はかなり強烈だった。

天下り式に、円周率はいくつですと教えるなら、3でも3.14でも違いはない。実際に測って「3倍というには誤差が大きい」というあたりを体感することが大切と思う。