真夏のオリオン

映画の原作ということだと、池上司の「雷撃深度一九・五」(文春文庫)になるのだろうがアイデアをいただいただけでストーリーはかなり変えているらしい。「映画化原作」として本書がクレジットされていたため、こちらを読んでみることに。映画化原作って、映画のために一回小説を作り直し、改めて映画化したということなのかなーと思ったが、映画の脚本が先に出来ていて、それを元に小説家したという。だったら、単なるノベライズなんじゃないの……

小説単体としては、可もなく不可もなくといったところ。感情や心理描写を説明的に説明し過ぎるきらいがあったが、ストーリー自体は映画と同一で、楽しく読めた。映画を一回見ただけではよくわからない、細部の事情や潜水艦の構造などがわかったのは収穫だった。

真夏のオリオン[文庫] (小学館文庫)

真夏のオリオン[文庫] (小学館文庫)