IBMがSUNを買収しようとしているらしい。
- 「IBMがSun買収に向けて交渉」の報道(ITmedia News、2009/03/18)
- IBMのSun買収、メリットと課題は?(ITmedia News、2009/03/19)
自分は、ハードウエアのカテゴリでいうとエンジニアリング・ワークステーション(EWS)の分野に関係しているが、この世界ではもうここ10年、いや20年、商用UNIXのシェアは落ちていく一方である。
一流大学の工学部の学生で、UNIXを使えない人がいる? ということに驚いていたのはもうずいぶん昔のことで、今はそこそこ有名なメーカーでエンジニアを何年もやっていて、UNIXに触ったことのない人なんてザラだ。
それでも、UNIX自体は根強く残っているが、使われているのは圧倒的にLinuxである。これは大学でも企業でも同じ。
僕の勤め先で出しているソフトウエアも、10年くらい前は、AIX版、HP-UX版、Solaris版、Digital UNIX版、Irix版、Windows版と6種類出していたけれど、今はWindows版とLinux版のみ。それで困ることもないのだから時代は変わった。
OSがWindowsだろうがLinuxだろうが、ハードはいるわけだが、もはやIBM、HP、SGIなどのメーカー品を使っている人を見ることもなくなってきた。DELLに代表される、PCベースのワークステーションが普通だからだ。昔でいうミニコンとかスーパーコンピュータとかいう分野においても、PCベースのクラスタシステムを使うのが一般的。これまた、大学だけでなく一般企業においてもそうである。
エンジニアリング分野そのものは、世の中全体でさほど大きな分野とはいえない(ある試算によれば、CAD/CAEのソフトウエアで年間3000億円くらい)。いろいろな分野で、依然としてIBMは巨人であり、SUNも太陽らしい。しかし、個人的な印象では、斜陽産業が手を取り合って延命策を図っている……程度の印象しか受けない。
参考リンク
- IBMによるSunの買収はお買い得か?(ITmedia オルタナティブ・ブログ、2009/03/18)
- IBMのSun合併 ネット業界に対して産み出す九大影響(Open Source News in China、2009/03/21)
- Sun買収?(土手の上から、2009/03/22)