なぜピッチャーを代えた!?

日本シリーズ第五戦、いやもう。感心したというか、呆れたというか。ドラゴンズが三勝一敗で迎えた第五戦、先発はファイターズがダルビッシュでドラゴンズが山井。帰宅途中、携帯で1-0でドラゴンズがリードしていることは知っていた。一点取られちゃったか……とは思ったが、一点差ならまだまだわからない。会社を出て家に着いた時は6回裏だったか。ダルビッシュは既に8奪三振。この回も三振を奪って合計9。前回の登板時、次回は奪三振の新記録を狙う、と言っていたが、まさにその通りのペースだ。

ところがどうだ、ファイターズはいまだ一本もヒットが出ていないのだ。山井は7回も三者凡退に抑えて、日本シリーズにおけるノーヒットの記録を更新。その裏、ダルビッシュはさらに三振を二つ奪って合計11。8回、山井はこの回も三者凡退で依然ノーヒット。その裏、ダルビッシュも二個の三振を取ればタイ記録……と思いきや、なんと武田久が出てきたのだ。

なぜダルビッシュを代えた! ダルのピッチングは衰えていない。タマ数も109球であと1イニングくらいは十分いける。武田久は昨日打たれている。とにかくこのシリーズ、ピッチャーで頑張ったのはダルだけなんだから、この試合は彼に預けて、仮に勝てなくても記録を狙わせたらいいじゃないか!

まあ、あと1イニングで新記録は難しい。9回表に点が入らなければ9回裏はない。同点に追いついたら、ダルに打順が回ったところで代打だろうけど、とにかく、あと1イニングは彼に投げさせるべきだったんじゃないか。

結局、山井は8イニングをノーヒットに押さえ、9回は岩瀬が出てきて三者凡退に抑えてドラゴンズの勝利。これで日本一。53年ぶりの優勝であると同時に、優勝が決まる試合でノーヒットという史上初の記録だ。山井を代えたことに疑問の声もあるようだが、山井はたまたまいい投球を続けていたものの、岩瀬の方が格が上なんだから、交代は当然。納得がいかないのは、ダルビッシュを降板させたことだ。