日米ともに、(野球の)オールスターのメンバーが選出された。
メジャーでは、日本人はイチローと斎藤隆の二人が選出された。あと一人枠が残っていて、最終候補の5人の中に岡島秀樹が残っている。松坂大輔は6月の成績だけを見ればオールスター級だと思うが、選出ならず。5月30日の「松坂か岡島か」では、どちらかといえば岡島が上ではと書いたが、一応その通りの評価ではあったようである。
しかし、斎藤隆(ドジャース)のことを見落としていた。派手に騒がれたイチローや松坂らと違って、マイナーから這い上がってメジャー入りした苦労人、くらいのイメージしかなかったが、改めて調べてみて驚いた。
- | 試合 | 投球回 | 奪三振 | 自責点 | 勝敗 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|
2006 | 72 | 78回1/3 | 107 | 18 | 6勝2敗24S | 2.07 |
2007 | 33 | 33回2/3 | 42 | 5 | 1勝0敗22s | 1.34 |
昨年の奪三振数は、メジャーの全リリーフ投手の中でトップ。24セーブは球団の新人セーブ記録を更新(これまでは21セーブ)。メジャーでの日本人最高球速(99マイル:159.3km/h)の記録保持者(なお、日本プロ野球の日本人による記録は、伊良部秀輝および山口和男の158km/h)。今シーズンは既に22セーブをあげ、押しも押されもせぬドジャースの大黒柱である。
日本ではベイスターズに所属、実働13年で87勝80敗48セーブは一流ではあるが、タイトルは最多奪三振が一回のみ(1996年)。ただし、リーグ一位の数字は何度も獲得している。最多敗戦(1994)、最多被本塁打(1996、1999)、最多与死球(1994、1996、2003)、……
僕が覚えているのは、テレビでの斎藤のインタビュー。昨年末、松坂のメジャー入りが騒ぎになっていた頃、監督が斎藤に訊いたんだそうだ。「タカシ、マツサカはお前よりもいいピッチャーなのか」。だから、僕なんかとはモノが違いますって答えたんですよ……と。お前よりもすごいのか、と訊かれること自体相当すごいことなんじゃないか。少なくとも、今年は松坂より上だった。
それにしても、メジャーはあれだけチームがあって、たった32人×2リーグしか選ばれないのだから、大変なことだ。