なぜテレビ中継がない!

前回の直接対決で完膚なきまでに叩きのめされ、最大9ゲーム差をつけられて優勝はドラゴンズにほぼ決まったかと思われたが、ここへきてタイガースは8連勝でドラゴンズとのゲーム差を3まで縮める意地を見せ、最後の直接対決に臨んだ。ここで3連勝すればゲーム差なしで並ぶことになる。シーズンの最終ラウンドにきて、最高の優勝争いを演じることになったのだ。

ドラゴンズの優位は動かないが、言ってみればこれは1勝のアドバンテージをもらって行なうパ・リーグプレーオフみたいなものである。まあ、この3連戦がどのような形で終わっても、それで優勝が決まるわけではないけれど、ドラゴンズが1勝でもすればゲーム差は2(以上)開き、マジックは2(以上)減るわけで、ほぼ優勝を手中にすることになるだろう。タイガースが3連勝したとしても、実は残り試合を考えると依然としてドラゴンズが有利ではあるのだが、勢いからいってタイガースに逆転優勝の目が出てくる。

29日の緒戦は、ドラゴンズのエース川上憲伸を打ち崩し、タイガースは連勝を9に延ばしてゲーム差を2まで縮めてきた。30日はテレビで観戦しようと思ったら、放映がない! この大事な試合を、なぜテレビ(の地上波)は放映しないのだ!

幸いCSでは中継があったため、テレビ観戦は実現したが、こんな大事な試合を放映しないようでは、テレビ離れが進むだけだろう。

試合は7-1でドラゴンズが勝った。結果的には大差がついたが、前回ノーヒットの山本昌から初回に鮮やかに先制したのも、5回の福留の逆転打も見ごたえがあった。7回は、夜のスポーツニュースではエラーの場面しか見せなかったが、そもそもは先頭打者の谷繁に与えた四球から始まる。ツー・スリーから福原が投げた球は、微妙なコースだったが福原はストライクだと思ったのだろう。ボールとコールされてがっかりした顔を見せた。これでリズムが狂ってしまったのではないか。

山本昌はひさびさの二桁勝利で通算190勝。今シーズンはあと2勝くらいは上乗せできるだろうが、200勝に手が届くかどうか。