エレベータ

職場のビルにあるエレベーターは、扉が閉まりかけている時に外からボタンを押しても、扉が開いてくれないという。

実は、僕の職場のエレベーターもそうである。そして僕は、実はこの仕様を心地良いと感じている。「よくぞそういう設計にしてくれました」、と力むほどじゃないけど。

「扉が閉まりかけているエレベーターに乗ろうとして、あわてて壁の△や▽のボタンを押す」そんな場面ってありますが、するとエレベーターはどうなるでしょう。私は「扉が再び開いてくれる」ことを期待します。

そのような動きを期待するのは、これから乗り込もうとする人である。既に中にいる人は、必ずしもそうは考えないと思う。

特に朝などは、次から次へと人が来る。扉が閉まりかけても、次に来た人がボタンを押すとまた開く。その人が乗って閉まりかけたところへ次の人が来て……と、きりがない。結局、満員になるまで動き出すことができず、下手をすると5分も10分も待たされてしまう。10分あれば、上まで行って戻ってこられるじゃないか!

前の勤め先ではそれがストレスだったが、今のビルではそれがなくなった。エレベーターが着いた時に、扉の前で待機していた人は乗れる。乗っている間に来た人も乗れる。いったん扉が閉まり始めたら、もう締め切り、次の箱を待ちましょう。これでいいんじゃないだろうか。

もちろん、中で「開」ボタンを押せば再び扉は開く。しかし、エレベーターに乗ろうと足早に近づいてくる人を見ても、「開」ボタンを押して待っていてあげようという人は(朝の時間帯は)いない。結局みんな、このルールを受け入れているのだろう。

朝の時間帯以外は、確かにおっしゃる通りである。でも、その場合はボタンを押すのではなく、「乗りまーす!」と声をかけたら、中の人が「開」ボタンを押して待っててくれませんか?