雑誌の発行部数――真実は?

何年も更新されていなかったのだが、ふと気づいたら2004年度のデータ(2003年9月1日〜2004年8月31日の1年間に発売された、雑誌1号あたりの平均部数)に更新されていた。

少年向けの週刊漫画誌を見ると、次のようになる。

1. 週刊少年ジャンプ/2,994,897
2. 週刊少年マガジン/2,721,633
3. 週刊少年サンデー/1,160,913
4. 週刊少年チャンピオン/500,000

これはほぼ妥当なものだろうと思う。いや、300万部と400万部の違いはわからないけれど、各誌の差、つまり、ジャンプとマガジンが拮抗していて、サンデーがその約半分、チャンピオンはさらにその半分、というのは、体感とほぼ一致するものだ。

しかし、青年誌に関してはかなりおかしい。週刊誌をピックアップすると下記の通り。

1. 週刊ヤングジャンプ/1,136,666
2. ヤングマガジン/1,044,489
3. モーニング/584,167
4. 週刊漫画ゴラク/500,000
5. 週刊漫画TIMES/500,000
6. ビッグコミックスピリッツ/460,354
7. 週刊漫画サンデー/300,000
8. ヤングサンデー/245,417
9. 漫画アクション/245,000
10.ヤングチャンピオン/180,000

スピリッツは、白井氏が編集長をやっていた時の編集方針は、「売れれば何でもアリ」だったそうで、それが事実かどうかは別にして、この時期にかなり販売部数を伸ばしたはずだ。上記が事実なら、いまやかつての栄光の面影もないことになる。もっとも、面白い作品はいまや「気まぐれコンセプト」ぐらいだものなぁ……。

それはともかく、モーニングがタッタの60万部ということはないだろう。毎週木曜日は、モーニング、ヤングジャンプヤングサンデー少年チャンピオンが発売される激戦の日だが、朝、満員電車の中を見回してみれば、多くの人が手にしているのはモーニング。昼休みにコンビニへ行けば、積んであるのはモーニングが一番多い。帰りに、駅のゴミ箱を覗いてみても、入っているのは大半がモーニング。

また、内容的にも、「島耕作」「バガボンド」「ジパング」「ブラックジャックによろしく」「カバチタレ」などのベストセラー・話題作が目白押しである。過激なセックス・暴力の描写だけが売りのヤングジャンプや、「代紋」も終わり、既にとっくにピークを過ぎた「頭文字D」だけが頼りのヤングマガジンよりも部数が少ないとは信じられない。